守谷のみらいの教育|令和7年 9月議会(一般質問)

要約

守谷市のAI教育について質疑。市はAIを生徒主体の探究を促すツールと位置づけ。議員は保護者の不安を指摘し丁寧な説明を求めた。市はICTは手段であり対話で理解を深めると回答。さらに「ウェルビーイングミーティング」で得た生徒の声を基に「子供参加の教育改革」を進める方針を示した。

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実好

守谷市では、国のGIGAスクール構想が始動する前から、令和元年の前から既にデジタル教育に取り組まれ、今では、タブレットは子供たちにとって文房具の一つとして日常の風景となりました。そして今、その基盤の上に生成AIを学校教育活動に導入するという新たな段階へと、歩みを進められたと承知しております。まず初めに、この生成AIを学校教育活動に導入した背景についてお聞かせください。

執行部

生成AIを学校の教育活動に導入した背景についてお答えさせていただきます。先行きの不透明さが増す世界情勢の中、生成AIにつきましては、急速な発展をしております。この急速な発展につきましては、社会の在り方も大きく変えるような状況になっているのは皆さんも御存じだと思います。GIGAスクール構想により、1人1台端末やクラウド環境等のデジタル学習基盤の充実は、児童生徒の興味、関心に応じた学びを充実発展させるために今や欠かせないツールとなっております。一方で、文科省は、生成AIの活用につきましては、児童の批判的思考力や創造性への影響、個人情報や著作権等の関係などについて再整理が必要であるということから、令和6年12月、初等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドラインを示しました。本市におきましては、国に先駆けて、有識者や関係機関とともに市独自の生成AIの授業や校務における活用に向けたガイドラインの検討を重ね、安全かつ効果的な生成AIの活用を推進するための環境整備を整えてまいりました。生成AIを適切に活用することで、児童生徒一人一人の学習の質を高めるとともに、教職員の業務効率化、ひいては、働き方改革に大きく貢献することを目指しております。今後、国、市のガイドライン等に基づき、生成AIを教育活動の様々な場面で積極的に取り入れ、新しい時代の教育の在り方を追求してまいりたいと考えております。

実好

7月31日付の茨城新聞にはこんな記事がありました。児童ごみ分別促進案、守谷★市立★黒内小学校生成AIでチラシ作り市に提案へという記事です。ここで紹介された取組はまさに生成AIを活用した授業であると推察いたします。生成AIをどのように授業や先生方の校務に活用していく計画なのか、お聞かせください。

奈幡教育長

今、議員から紹介していただきました、その実践に携わった者として、その一端を紹介させていただきたいと思います。今日の山本議員ですとか、また6月の堤議員の一般質問の内容にも関連する、そんな取組であるというふうに認識をしております。6月、私は不燃ごみの新ルール、これに戸惑いまして、その分別がうまくいかない、家族から叱られておりました。さらに、これですね、常総広域の広報を読みまして、その切迫感、これも感じておりました。そこで、黒内小学校のICT担当に連絡をしました。この次は、高野小学校の皆さんにお願いをしようと思います。黒内小学校のICT担当には、子供たちが真剣に探求するテーマとしてどうなんだろうか。子供のエージェンシーとか、知恵を借りられないか、そんな相談をしました。実は黒内小学校では、2年前からAIを子供たちの活動に取り入れ、そのリテラシーとか、スキルも安定しているという実態もございました。その後の6年生の担任の先生の指導は本当に見事で、この広報紙を教室にさりげなく置くというところから始めていました。子供たちの反応があったんですね。何人かの子供たちがそれに気づいて、課題意識が芽生えたときに、学級全員に問いかけました。その結果が、常総環境センターを救え、みんなが守谷市職員だったらできることは何だろう、その課題を全員で共有したわけであります。その後、生活環境課の職員から話を聞いたり、市のパンフレットを精読したりして情報を収集しました。今回の記事は、その後での整理分析の段階でAIを活用しまして、自分たちができること、これを提案するという段階のもので、私も参加をさせていただきました。今夏休みが明けまして、子供たちはまとめ表現のプロセスに入っております。例えば、子供でも分かる分別のフローづくり、それから動画、ポスター、チラシ、さらには、鉄道のラッピングをしての啓発、その関連企業へのプレゼンの準備などに余念がない、そんな状況でございます。来週、私も鉄道会社に出向きまして、子供たちの発想の御理解と御支援、これを依頼してまいりたい、そんなふうに考えております。そうした現状にございます。その他の授業、校務での活用についてはこの後、参事から申し上げたいと思います。

執行部

私のほうからは、今の黒内小学校の例以外の幾つかを御紹介させていただければと思うんですけれども、まず、また黒内小学校になりますけれども、黒内小学校の5年生の国語の時間では、国語の解説文を書く授業で子供たちがその文章を書く際に、どのような文章であれば読み手に伝わる文章になるのかというのをAIに入力して遂行するというような活用をしております。また、6年生を送る会に向けて在校生が6年生の感謝の思いを込めたオリジナルソングを作る場面があったんですけれども、その際に在校生が自分たちで考えた歌詞や入れたい言葉をメッセージに集約して、それを生成AIに入力して、一つの歌詞になるようにまとめてもらいます。ここで守谷市が一歩先に進んでるなと思われるのは、ここで生成AIに入力して生成AIが考えてくれたものをそのまま使うのではなくて、自分たちで生成AIが出してくれたものを再検討して、最終的にオリジナルの自分たちの思いを込めた歌を作ったというところが評価できるところだと思っております。また、先生方も子供たちに負けず劣らず導入しているところなんですけれども、校務においては先生方はもちろん、文章作成であるとか、授業に向けた教材研究などでも積極的に活用している先生が増え始まりました。以上のような昨年度の成果を今年度は市内の小中学校に広げることができるよう、生成AI活用推進プロジェクトチームを発足させ、リーダーを中心として、各中学校区で、各校で活用を展開しております。今後もこれらの活用事例をさらに広めるとともに、新たな活用方法についても積極的に研究を進めてまいりたいと考えているところです。

実好

この夏休みに開催された教員向けの生成AI活用研修会には、約250名を超える守谷市内の先生方が御参加されたと伺っております。この研修会を実施した背景や、参加された先生方からどのような声があったのか、また総括などございましたらお聞かせください。

執行部

先ほどから昨年度の活用について御説明させていただいているところですけれども、実は昨年度から、この活用に向けては授業や校務ともに進めてまいりましたけれども、今年度当初、守谷市内では教育活動における生成AI活用状況についてというアンケート調査を行わせていただきました。その結果、学校間の利用において格差が見られるという実態が明らかになりました。それを基にしまして、本研修では、やはり活用をパイロット校だけではなく全校へ展開するために学校DXアドバイザーを招聘しまして、市内の小中学校教職員を対象に開催したものです。参加者からは、生成AIには期待される効果と、やはり課題の両面があることを理解した上で活用することが大切などの声が多数寄せられました。本研修を機に、市内の教職員は、生成AIを積極的にかつ効果的に活用し始めております。例えば、生成AIを校務支援ツールとして日常に活用するのはもちろんですけれども、生成AIを活用して授業で使用するアプリケーションを自ら開発する先生も出始まりました。今後も研修等を通じて教職員の創意工夫ある生成AIの活用を支え、教育の質のさらなる向上を目指してまいりたいと考えております。

実好

冒頭でも述べましたとおり、守谷市ではデジタル教育が推進され、今はタブレットは文房具の一つとして日常の風景となりました。その御尽力に深く敬意を表します。そして、デジタル教育がこれだけ普及した今だからこそ、その光と影の両面に社会的な注目が集まっております。例えば、デジタル教育が先行する欧州の一部では、その手法を見直す動きがあると報じられていますし、国内におきましても端末の長時間利用による健康への影響や、かえって思考力が低下するのではないかといった弊害を懸念する声が度々ニュースなどで報じられております。もちろん、デジタル教育そのものを否定する内容ではなく、また、守谷市の教育が、いわゆるデジタル一辺倒ではないことは重々、承知しております。私がこの一般質問で申し上げたいことは、保護者の皆様が抱くごく自然な感情についてになります。デジタル教育への懸念がニュース等で報じられるたびに保護者の皆様が漠然とした不安を抱かれてしまうのは当然のことであり、それらを懸念しております。それもやはりICT教育のトップランナーである守谷市だからこそ、そうした社会や空気や保護者の皆様の声にならない心情も、どこよりも繊細にキャッチして、守谷市が目指す教育の道筋を保護者の方々に丁寧に説明したり、共有したり、声も聞いたりしていくことが今求められている、僭越ながら私はそのように考え、今回、一般質問をさせていただきました。そこで、改めて守谷市のICT教育の本質、または位置づけをお聞かせください。

執行部

議員御指摘のとおり、GIGAスクール構想の下、本市においてもデジタル教育を推進し、今やタブレット端末は児童生徒にとって文房具の一つとなりました。その一方で、保護者対象の学習者用端末や授業で利用するサービスについての同意書兼アンケート等によりますと、保護者の皆様方からは、長時間利用による健康への影響や思考力の低下といった懸念、御意見があることも承知しており、十分深く受け止めているところでございます。文部科学省が示すGIGAスクール構想の実現は、教育環境、教育環境の整備にとどまることなく、Society5.5時代を生き抜く子供たちに必要な生きる力を育むため、個別最適な学びと創造性を育む協働的な学びを実現することが本質であります。中央教育審議会においても、デジタルとアナログを融合させ、子供たち一人一人の可能性を最大限に引き出す教育の重要性が示されております。守谷市が目指すICT教育において、ICT教育環境や生成AIなどを含むアプリやツールは、あくまでも子供たちの学びを豊かにするための手段であると捉えております。ICTを活用することで、子供たちが自ら問いを立て、探求し、他者と協働しながら未来を創造する力を育んでいくことこそ、本市が目指すICT教育の本質であると考えます。今後も保護者の皆様や児童生徒の声に耳を傾けながら、丁寧な説明と情報共有、例えば保護者の皆様方を対象とした生成AI講演会などの開催などを企画し、保護者の皆様の理解を深めていただけるよう、教育委員会として引き続き支援を継続してまいりたいと思っております。
                                        

実好

教育の成果とは、すぐに実る果実もあれば、時間をかけて深く根を張るものもあるかと存じます。これからの社会という土壌でたくましく生きるための、先ほどおっしゃっていただいた考える力という根が育っているかどうか、その本当の成果が分かるのは、もしかしたら5年後や10年後なのかもしれません。こうした目に見えにくい、しかし、極めて重要な成果をどのように確かめていくのかは、大変難しい課題であると存じます。これを安易に数値化しようとすれば、どのような物差しを用いるかで結果は変わり、ともすれば図ること自体が目的となってしまうという懸念もあろうかと存じます。数値化という明確な地図がない中で、守谷市の教育委員会が定めている北極星に向かう何を羅針盤として、生成AIも含めたICT教育のバランスを取っていくのか、今後の方向性についてお聞かせください。

執行部

まず初めに、先ほどのお答えした内容で、Society5.0という部分を5.5というふうに私のほうで間違ってしまいまして、さらに先に行くところを一歩先に進み過ぎてしまいまして、正確にはSociety5.0が正解ですので、よろしくお願いいたします。それでは、お答えさせていただきます。議員御指摘のように、教育の成果、とりわけ考える力のような目に見えにくい成果を数値で測ることというのは非常に困難であり、安易な数値化は本質を見失う懸念があるということは十分承知して捉えております。ICT教育の推進におきましては、P計画、D実行はもちろんのこと、A評価改善をどのように行うかが極めて重要であるとも認識しております。本市が目指すICT教育の方向性は、未来の教育守谷ビジョン2025にもお示ししたとおり、自立した学習者の育成と、守谷型情報活用能力育成プログラムに基づく情報活用教育の2点です。特に守谷型情報活用能力育成プログラムにおきましては、児童生徒の学びの姿を多角的に捉えることを重視しています。具体的には、学習到達度を測る従来のテストに加え、ICTを活用した探究活動のプロセスや共同的な学びにおける子供たちの対話の内容、課題解決へのアプローチ方法など、非認知能力に関わる部分を評価に取り入れております。また、生成AIをはじめとする新たな技術の導入においては、その効果を教員間で共有する機会を設け、実践事例の蓄積やプロンプトの共有を図ることで、よりよい教育実践へとつなげることを目指しております。数値化という明確な地図がない中で、羅針盤となるのは子供たちの学びに向かう力が育まれているかどうかという視点です。教職員の経験や専門的知見に加え、保護者の皆様方からの御意見や御協力もいただきながら、多角的な視点から評価と改善を往還させてまいりたいと考えております。

実好

最後の質問事項になります。御存じのとおり、8月26日に、こちらのチラシ「市長と語ろう!未来のもりやウェルビーイングミーティング」が開催されました。こちらの企画としては、市内の児童生徒と市長、教育長が共に、私たちの考える未来の学校というテーマで話合いがなされました。ぜひこのイベントを企画したきっかけや、当日の子供たちの様子や、どのような提案発表があったのかについてお聞かせください。

奈幡教育長

まず、議員の皆様におかれましては、大変御多用の中、当日、足を運んでいただき、子供たちの声に耳を傾けていただきましたこと、心から御礼申し上げます。ありがとうございました。当日は、今、議員からもあったように未来のもりやウェルビーイングデイと銘打ちまして、第一部で先生方をねぎらい、第2部で子供たちから話を聞き、傾聴し、第3部で学校のウェルビーイングを考えるという、3部制の教育の集いとして初めて実施をいたしました。来年度以降も継続をしてまいります。今日来ている高野小学校の6年生の方は、当日、児童中心のイベントがもっとあるといい、AIの先生に教えてもらいたい、相談ロボットがあるといいというふうに、すばらしい提案をしてくれてます。以前にも申し上げたとおり、子供たちのエージェンシー、能力、発想というのは、特に、時に、私たち大人のそれを凌駕すると教師のときから実感をしておりました。先ほどのごみ問題プロジェクトもその具体であると思っております。こうした子供たちの知恵やエージェンシーを守谷の学校づくりに少しずつ反映させていきたい、そんな願いを強く思っております。それがイベントを企画するきっかけの一つになっております。また、市長は本当によく我々に、子供は天才、みんなは天才、みんなは宝というふうに話してくれてます。それが市長の公約、子供タウンミーティングとして掲げられておりました。今回は、教育委員会とのコラボということで実現することができました。当日、市長の言葉は子供たちの心に響き、自由と放縦の違いですとか、民主主義の本質について大変分かりやすく話していただけたというふうに思っております。さて、当日の代表児童生徒の発表や一人一人の考え方は、大変見事で、私自身も精読し、このように分類をさせていただいております。その内容は、交流体験、専門家からの学び、生徒主体の時間割や行事、デジタル、AI活用、それから気候変動、SDGs対策、多様性個性尊重、そして施設の充実にまで及んでまして、その視野の広さに驚かされている、そんな状況でございます。何より感動したのは、その理由と根拠の中で、自分たちの学びと生活の充実だけではなくて先生方の負担軽減、これをも配慮していること、その守谷の子供たちの英知とその思慮深さに感服をしたわけであります。この思いから、願いを言い切りにさせない、言いっ放しにさせない、そうした対応が重要であると考えています。早速、先週の校長会で、子供たちの提案内容の整理をお願いしたところです。自校だけで実現できるのか、市内の学校で連携すればできるのか、行政との連携の有無、さらに即時実現できるか、中長期ならできるか、予算の有無などなど、このように整理していくと、実は半分ぐらいは学校の裁量で実現可能であるということも分かりました。校長会では、子供たちの思いと願いをしっかり受け止めて、できることからとにかく取り組みましょうというふうに先生方にも呼びかけたところであります。早速市内のある校長は、実現させたい、子供たちの考える未来の学校設計シートと称した計画書をまとめてくれてます。これからが楽しみです。
以上でございます。

実好

私もこのミーティングに参加させていただいて、本当にたくさん学びがあったんですけれども、ぜひ一つだけ、大変感動したことがありましたので、端的に述べたいと思います。今おっしゃられたように第3部制になっておりまして、第2部の子供たちの発表が終わった後、教員の先生、恐らく200名以上いらっしゃったと思うんですけれども、その方たちに向けての講演会が始まりました。澤田真由美先生という講師の方が、市内の先生方に向けた講演でした。私もそれを最後までいたんですけれども、そこで大変感動して驚いたことが、やはり第2部から第3部に移ったときの、私一番後ろの席にいたんですけれども、先生たちの雰囲気が一変した、空気が変わったと素直にそう思いました。第2部のときや、子供たちの様子を親のような感覚で見ていたのが、第3部になった瞬間に強烈に何かを吸収しようとする、そして真剣に熱心に講師の先生の話を聞いている姿の先生たちの200人以上の姿を見て、初めて守谷市内の学校の先生たちがこういう方たちなんだというのは、そこで初めて私は知って大変感動いたしました。

実好

最後の質問となります。最後は市長と教育長にお伺いいたします。まず教育長におかれましては、守谷のこれからの教育や学校現場をよりよくしていくための様々なアイデアが、もう頭の中にたくさんあるんだろうなというふうに私は思っております。ぜひその思いの一端をお聞かせいただきたく存じます。教育長のお考えになる未来の守谷の学校についてぜひお聞かせください。

奈幡教育長

一端ですので、できるだけ短くというふうに思っておりますが、先週末、ちょうど2030年、5年後の新しい学習指導要領の方針が発表されました。多くの報道で取り上げられていたとおりであります。例えば、柔軟な教育課程ですとか、デジタル社会に合わせた教育の拡充が柱になっています。それを守谷に置き換えたときにどうなんだろうって考えたら、7年前からやっているカリキュラムマネジメントですとか、先ほど御答弁申し上げたAI活用などは既にもうそれらの先駆的な取組としてやっている、位置づけられるなというふうに受け止めた次第であります。何より今回の子供たちのミーティングの発想が、国のそれよりも先に行ってるんですよね。国の方針よりも先を見据えている、そのことに感心し、そして周りに納得をしたわけであります。これらを踏まえて、私は持続可能なウェルビーイングな学校づくり、これを子供参加の教育改革でつくり上げていきたいというふうに考えています。8月26日、今の議員からも御紹介いただきました有識者澤田先生、教育改革を樹木に例えてくれました。見える部分と見えない部分、地上より上の見える部分と見えない部分、既に守谷は、上の見える部分としての教育環境は全国有数であるということで、これからは見えない部分の充実を目指すという極めて高いレベルの町ですよということをお話しいただきました。見えない部分というのは、これも御存じのように、例えば学校の組織風土ですとか、先生方の雰囲気モチベーション、それから子供たちとか先生の心理的な安全性、もっと言うとモチベーション、それから先生の指導技術など、どちらかというと先生方の自助、共助によるその割合が大きい部分だというふうに認識してます。ですから、私は澤田先生の言葉に勇気を得ると同時に、次に向けて、実は難しい課題を御示唆していただいたなというふうにも認識をしたわけであります。実は講演とは別の場で、4月から推奨してきた各学校での守谷の取組、高野小学校さんも本当にそうなんですけれども、校長先生もリーダーシップ発揮していただいて、学校特色化の挑戦ですとか、寛容な学校組織づくりの奨励だとか、守谷型カリキュラムマネジメントのゆとりの時間を見直すとか、さらに先ほど御答弁申し上げたAIの導入などは、澤田先生的にはもう極めて望ましい公助だというふうに評価もしていただきました。今後は、ですから見えない部分への公助、このありようを学校との対話を踏まえて考察し、実践してまいりたい、そんなふうに考えています。これからの学校づくりを、短期、中期、長期というイメージでもし申し上げるならば、まず直近の未来としての短期計画、これは教育課程の改善なんです。特に日常の負担を軽減するために実施してきた週3日以上の5時間授業、これを維持しながら夏休み期間をどうするかという問題、だよね、皆さんね、夏休み、これだけ深刻な猛暑が想定される気候変動の時代にあって、夏休み期間の延長を検討し始めています。ただ、小中学校での体力の違い、中学校での進路対策など、授業時数を精査しながら総合的に判断はしてまいりたいというふうに考えています。それから、中期計画としての未来の学校としては、今の公立学校の枠組みでは、例えば守谷のように教育環境を整備してもなお、そこに包摂されないお子さん方がいるということも現実としてございます。議員の皆さんが常日頃から心配してくださっている不登校、発達障がい、特異な才能を持つお子さんなど、日頃から御心配をしてくださっているお子さんたちです。だとしたら、そうした子供たちをも包摂できる新しい学びの場、これを守谷の教育資源の選択肢に増やしていきたい、そのように考えています。子供が学校に合わせるのではなくて、学校が子供に合わせる、そうした新しい学びの場について具体的な研究もスタートさせたところであります。最後に、短期、中期も含めた長期計画としての未来の学校づくりは、先日のミーティングで、幸先のよいスタートを切らせていただきました。このミーティングを継続しながら、子供たちの思いとか願いがどこにあるのか、それを学校と一緒に分析的に蓄積して、それを教育活動に反映させる。つまり、子供参加の教育改革にこだわって、未来の学校づくりを進めてまいります。

実好

松丸市長におかれましても、前教育長である町田教育長、そして現教育長の奈幡教育長へと、まさに二人三脚で伴走する、そんな市長の思いもぜひお聞かせください。

松丸市長

私は政治、なかずんば政治というのはやはり未来づくりであるという思いがありますし、未来づくりイコール子供づくりだというのが私の政治の根本的な信条でもあります。そういう意味では私は本当に人に恵まれ、前の町田教育長、そして今の奈幡教育長、非常に子供たちを強く愛して、子供たちの未来を考えてくれている。そこに、行政として何ができるかというような本当に役割分担をしっかりした中で、ここまで歩んでこられたんだろうというふうに思います。おかげさまで、私は守谷の教育は日本一だというふうに思いますし、今ここにいる子供たちがそれぞれの人生を豊かに生きられる、その術の一部分を多分、小中学校という義務教育の中で身につけていただけるんだろうというふうに思います。学習勉強というのは、一生勉強です。私も、もう皆さんからするとおじいちゃんの年齢になりますけれども、やはり新たな情報、そして、新しい知識を入れることで世界が広がるという喜びを感じながら生きている。それは皆さんにとっても日々そういうことだろうというふうに思います。なぜ勉強するんだろうというようなことを、この前のミーティングの中で伺いました。勉強が本当に必要なのかどうかという悩むこと自体、非常に私はすばらしいことなんだろうと思います。それぞれの中でなぜ勉強しなきゃいけないんだろう。もしかしたら勉強しなくてもいいかもわかんない。その中でなぜ勉強しなきゃいけないんだろうということを考えていただきたいし、私はよく大人の皆さんに申し上げるのは、大人は子供が劣化した姿だということを申し上げます。子供たちは天才です。皆さんは本当に自由な中で、自由な発想で、未来を切り開いていく能力を持っているということをしっかりと自信を持って考えてもらいたいなあというふうに思います。そういう意味では、私は、前の教育長、今の教育長、そしてそれを取り巻く教員の皆様に恵まれて、ハード面のサポートは何でもしてやるよというようなことで今までやってまいりました。そのおかげで守谷の子供たちは伸び伸びと健やかに、そして、これからの新たな門出のところでも自分らしく生きていっていただけるということを思いながら、日々を生活しているわけでございますけれども、まさしく実好議員がおっしゃったように、3部の澤田先生の話は私も本当にそうは思ってはいても、やはり教育の環境の中であのような話をしていただいたことに非常に感銘も受けましたし、まさしく私も価値観が一緒だったということで、その後すぐ、教育長にも何回でも澤田先生に来ていただいて、講演をしてもらえということ、それから我々行政職員にとっても非常に有意義な話だというふうに思いましたので、我々行政職員にとっても澤田先生に来てもらってちょっと講義をしてもらえというようなお話をさせていただきました。やはり学ぶことの何というか楽しさというかそういう新しいことを入れることの楽しさ等々を子供たち含めて先生方にも忘れることなく邁進をしていっていただけたら、我々行政はそれを周りからバックアップをしていくというふうな気持ちでおりますので、今後とも議会の皆さんはじめ、教員の皆さんには、子供たちのために精いっぱい頑張っていただきたいことをお願いをして、私の答弁にさせていただきます。ありがとうございました。

実好

松丸市長、ありがとうございました。最後に私から、教育委員会皆様へメッセージを作りましたので、それをお送りして終わりにさせていただきます。もっと語ろう、もっと聞こう、児童生徒保護者の声、求めるのは、学ぶ力と生きる力、守谷の教育を何よりみんなで。

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